まだ生まれない

ぽんぽんの知人の娘さんが、18日出産予定日だったが・・・。今朝もまだ陣痛が来ないそうだ。とはいえ、初産だと予定日が遅れたり分娩に時間がかかるものだから、心配はいらない。娘さんは、不安でいるかも知れないが、・・・。

 

頭ではわかっているのに、予定日の前からそわそわどきどきして、何も手につかないぽんぽん。

彼女が選んだ病院は、赤ちゃんが生まれ出ようとするまで、待ってくれるらしい。出産予定日を決めて入院し、薬剤で陣痛を促進させて「安全に」「計画的に」産ませる方法も今はあるらしいが。

 

実は、ぽんぽんも33年前、体が丈夫ではないからと、かかりつけ医師に指定された無痛分娩のできる大きい病院でこどもを産んだ。

予定日近くになったら、子宮口の開きを見て陣痛が起きる前に入院。海藻を産道に入れて自然に膨張させ、ゆっくり開き、・・・。脊椎に麻酔を注射して出産させるという方法だった。

 

だが、しかし。ぽんぽんの胎児がそうしたのか、不注意でそうなったのか予定日一日前の朝、ジョジョーっと水が出てきた。これは、破水と言って胎児を包む羊水が流れ出て来たことを意味する。急いで、出産の態勢に入らなければならない。

 

タクシーで病院へ向かったが、ここからが大変。陣痛が来ないのだ。水だけ先に出てしまうと、赤ちゃんは危険な状態になる。

 

苦しかった。陣痛は。

丸一日かかって、真夜中零時45分。おしっことうんこと赤ちゃんが、ぶりばりぶりばりと、みつどもえで生まれてくれた。音がしたかどうかは定かではない。看護師さん、助産師さんに申し訳なく、大小便の後始末を自分でしたかったが、麻酔の効いた朦朧体では片付けられなかった。