攻殻機動隊2045 ネタバレ注意!

家人が、どうしても攻殻機動隊の最新作を見たいからとNETFLIXに加入。

前作の続きからで、見応えがあった。

しかし、複雑な内容でわかりにくにいので、再視聴しているところだ。

それにしても、草薙素子の強さ、賢さ、カッコ良さは相変わらずで、胸が高鳴る。かつての作品と、かなり違うキャラクターデザインで、違和感が否めないが、声は田中敦子で同じなので、同一人物だと思えるから不思議だ。

 

新加入のメンバー江崎プリンはとても可愛くて、江崎グリコから取った名前だろうが、非常に優れた頭脳の持ち主だ。果たして彼女は、死んだのか。外部記憶を入れた彼女そっくりの肉体の容器は、彼女自身だといえるのか。・・・再度チエックしたい。

「おもしろ」と呼ばれるラテン系の傭兵も新加入したが、これは声優津田健次郎人気にあやかって、作られたキャラクターなのだろうか。彼の今後の活躍も期待したい。

ponの読書日記

『カード師』 中村文則 2021年刊 朝日新聞出版 ★☆☆☆☆

これは、初めて中村の作品のなかで、つまらないと思った。タロット占い師とポーカー賭博のカード師をやっている男が主人公だが、彼はいつもの中村作品に登場する男とほとんど変わらない。

 両親の離婚により、養護施設で育った少年がトランプマジックを覚えて、占い師と賭博カード師として、「真面目に」働いて小金を貯めていくが、・・・。あるとき、やばい依頼を受ける。・・・・・・・

 彼は小学生の頃に、悪魔を呼び出して望みをかなえるという場面は、面白かったが、脳内に妄想の悪魔を持って生きるひとは、強くなれるのだろうか。

 結末もあっけなくて、これは期待外れだった。

急がなくても良いから、読んだことのない物語を中村には望みたい。流行作家として、次々に原稿依頼が来るのかもしれない。しかし、彼が描きたいものを見つけて、ゆっくり構想を練り落ち着いて書いたものを、私は待ちたい。

美咲ちゃん、還る

美咲ちゃんが、10歳の誕生日を迎える頃、行方不明となったキャンプ場から600m離れた場所から、骨、衣服、靴などが発見され、とうとう昨日DNA鑑定の結果、小倉美咲ちゃん本人だと確定された。

マスコミのインタビューに答えてきた、お母さんのお気持ちを思うと、気の毒でならない。父親と姉もどのような胸中であろうか。合掌

しかし、彼女が小さい骨と化しばらばらになっていたとしても、還ってきてくれたことに変わりはない。よく還って来たね。良かった。皆が待っていたよ、と私は言いたい。そして、できるだけ多くの遺骨を集めてから、彼女の死を受け入れて家族は告別をして上げてほしい。 南無阿弥陀仏

 

他人の不幸は鴨の味。蜜の味ともいうが、たいていの庶民はこどもが行方不明になって、ずっと探し続けている母親に同情する。彼女を侮辱し、揶揄嘲笑する男が逮捕されたが、当然だと思う。

ponは、彼女の態度を立派だったと思う。もしわが子が行方不明になったら、半狂乱になり、彼女のように冷静にマスコミ対応をすることなどできないと。

また、彼女自身も、そこにいた周りの大人もこどもも、この二年八ヶ月間どんなに後悔してきたことだろうか。自分のせいかもしれない。自分があの時ああしていれば、美咲ちゃんは死なずに済んだのでは、と。

今のところ、美咲ちゃんがどのような経緯で、遺体となって発見されることになったのかは不明だが、もし他殺でそれが少女に対する異常性愛者によるものだとしたら、本当に許せない。自然を愛する健康家族が集まるキャンプ場に、そのような輩も来るのだろうか。

あるいは、衝動的に発情して犯行に及んでしまったのか。または、元々こども目当てでここへ、得物を求めてやってきていたのか。

ああ、どうか真相が究明されて、事件性があるのならば、犯人を必ず検挙してほしい。

 

営利誘拐ではないこどもの誘拐は、表面に出ていないだけで、実は多いのではないか。わいせつな行為を終えたあと、いとも簡単にこどもを殺して地面深くに埋め、知らぬ顔をして社会生活を送っているものが、予想以上に多くいるのかもしれない。

こういう輩は、犯行を繰り返す傾向にある。どうかどうか警察よ、いたいけなこどもたちを魔の手から守れ!

司法には、子殺しに対する厳罰化を望む。

 

そして、自衛の手段としては、こどもを絶対に知らない場所へひとりで行かせない。大人が見守り続けること、これに尽きる。

 

ただし、こどもへの性犯罪は身近な者によりなされる場合も多いことを、皆が常識として確認して、こどもをおとなとふたりだけにさせないことだ。

 

ponの読書日記

『コロナと潜水服』  奥田英朗  ★★★☆☆

読者層を絞った短編集。会社員、作家など中年男性の会社や家庭の問題を奥田独特の、ユーモアと優しいまなざしで描いている。

とくに、コロナに感染しないようにと、潜水服を着て外出する男の話は可笑しかった。すべてに、死んだ人たちが出てくるがそれは、今生きている人を助けようとして現れる。だから、全然怖くない。

リストラされて倉庫の警備をすることになった、かつてはエリート社員だった中年の男性たちが、かつてあったボクシング部の道具を見つけて、部活動のように練習を始める話は可笑しくも、切なかった。

彼らに特訓をしてくれるコーチは・・・。

ウクライナに平和を

毎日、ロシア軍が侵攻を止めて撤退するようにと、プーチンの信奉するロシア正教の神様に祈っていた。

だが、しかし。報道番組で知った。今のロシア正教の最高指導者は、元KGBの男。プーチン大親友だという。神は、彼を支持し核攻撃も許しておられるそうだ。

マンガのような展開だ。本当に、信じられない。

 

世界中の宗教はたしかに、信仰者の献金から成り立っているから、彼らの欲望を満たすために利用されてきた。だが、その戒律には人を殺してはいけないとあるはずだ。

仏教、ゾロアスター教では、人のみならず生き物を殺すなと教えている。

 

ギンリョウソウふたたび

昨年は、どこにも見当たらなかったのに。一昨年見つけたときには、大興奮!真っ白い透き通るような茎に、煙管の形をしたギンリョウソウ、幽霊草とも呼ばれる子たちが、昨日久しぶりに観察しに行った遊歩道のあちこちに、出ていた。びっくり仰天!

 

以前見つけた場所には、もう生えない。それは老木を切り倒して日向の道にしたからなのだが、どっこい。彼女たちは、ゴキブリに種子を運ばせていたのか、あちこちに逆襲の火の手を上げていた。というか、生きていた。まだ頭をもたげてこれから生まれ出ようとしている子達も、あちこちにいた。向きは、同方向を向いているものもあったが、一定していなかった。

ああ、嬉しい。

 

ウクライナの情勢を見るにつけ、胸塞ぐ思いの毎日だが、小さな小さな森の子たちは、時季が来れば、生まれ出ずる。そして、賢明に子孫を残そうとしている。

 

ロシアよ、どうか一刻も早く撤退せよ。他国を侵略する自由は、度の国にもないはずだ。

ponの読書日記

『プロメテウスの罠』 ★★★☆☆

東日本大震災福島第一原発事故から11年目にして、初めて読んだ。朝日新聞記者たちの現場ルポ。

原発を建設して稼働させるということは、万が一の事故をあらゆる角度から想定して、暗線対策を講じなければならない。まして、地震国日本の津波をかぶる位置ばかりに建設するのなら。

想定外の事故は必ず起きる。その対応策は、ない。二重三重、いやもっともっと次の一手を準備しておくべきだった。首相以下、政治家は誰も対応策がわからない。

現場の東京電力職員も。

 

ああそれなのに、国民がパニックになるといけないからと、すぐに周辺住民に危険を知らせなかったのだった。枝野氏は「ただちに、人体に影響を及ぼすものではない」と。

管首相は、かんかんになった。

だが、怒りを爆発させている場合ではない。

本当に、緊迫した現場だったことだろう。

東電の職員は、死ぬかもしれないと思いながらも、必死に善処したのだと思う。吉田所長は、既に亡くなられた。

 

福一の廃炉作業は、今日も進められていづが、・・・。まだまだ汚染土の行く先は決まらない。住民に帰還を促しているが、どうか住民の健康と安全にまずお金をかけてほしい。

 

過疎地の人々が、原発が事故を起こすわけがないとなかなか避難しようとしなかったという記述には、胸を衝かれた。

事故後にウクライナから援助をしてもらったということ、共同で放射線の影響を研究していたこともわかった。

チェルノブイリ原発その他を攻撃した、ロシア軍。狂気の沙汰だ。ウクライナの人々はもとより、自国の兵士の命を捨て駒だと考えている、それどころか、自国民もヨーロッパ中の人々を被爆させても構わないと考えているのだろうか。自分だけではなく、子々孫々に被害が及ぶというのに。