ponsharaの映画評

『マスカレード・ホテル』  ★★★☆☆  ネタバレ注意!

フジテレビで、鑑賞。

東野圭吾原作で、どんでん返しもありまあまあ面白かった。高級ホテルで予告殺人事件を起こしたいと思う人は、どんな人だろうか。ずっと、犯人とは関わらないエピソードが続いたが、最後の最後に伏線が回収された。

だが、ホテルマンは客の要望に何でも答えるというのは、どうだろうか。社会倫理規範の範囲内でと、限界があると思うのだが。

 

ホテルが宿泊客の安全を守ろうとするのは、当たり前のこと。犯人が、自分を妊娠させて捨てた男を憎む気持ちはわかるが、・・・。流産は、彼女にとって都合が良いとも言える。捨てた男を恨みながら、お腹の子を育てることができるだろうか。それが彼女ののぞみだったのか。

逆恨みから、完全犯罪で二人の人間を殺そうとした犯人。しかも入念な計画を立てて。これは、やはりエンタテイメント型の「作られた事件」だから、犯人の苦悩に共感できない。

 

庶民には、絶対に足を踏み入れられない高級ホテル。

タイで、観光地からタクシーを拾ってメリディアンへ行ってほしいと頼むと、そのホテルへはこの車では行けないからと何台にも、断られてしまったことがある。途方に暮れて焦ったが、見知らぬおじさんが「英語ができる人がいるから、ついて来い」と話しかけてくれて、私達を救ってくれた。結局、もうひとりの男性が私達の行きたいホテルへ連れて行ってくれるタクシーを頼んでくれたのだった。

 

日本の総人口の数%しか、利用できないだろう高級ホテル。だが、彼らも生き残りをかけてサービスに徹して、集客を目論んでいることだろう。